もともと、親の愛なんて知らずに育った。
多分僕はあの時から扱いにくい子供だったんだろうね…。
■僕の過去、僕たちの未来■
大きな日本家屋。
沢山の使用人。
仕事が忙しくて家に居ない両親。
その全てが…僕にとっては『当たり前』だったんだ…。
だからかな…僕は感情を持たない子供になってた。
表に出さなかったんじゃない。
持てなかったんだよ。
その頃からかな。
群れてしか行動出来ない弱い草食動物が嫌いになったのは…
うん。そう。
確か小学校の時だよ。
いつだったかな?10歳くらいか…
僕はあの頃から随分浮いた存在だったしね。
まぁ今も昔もモテたのに変わりはないけど…
………ちょっと、拗ねないで、
話、聞きたいって言ったのはそっちだよ?
まぁ…兎に角、女子はともかく男子の反感を買ったらしくてね。
いつの間にか僕は敵対視されてた。
全く下らない話だよね。
そしてついにクラス数人の男子に呼び出された。
まさかそんなコテコテなことするとは思ってなかったから少し吃驚したよ。
そこで明らかにクラスの中心だろう男子しね、
言われたよ、
「お前、うぜぇんだよ。」
「何が、」
「その態度が!根暗が!!いつも黙って何もしないくせに威張りやがって!!」
「何それ、逆恨み?君達バカでしょ、」
「んだとっ!!?」
相手を挑発するような言動しかとれなくてね、
そのせいで痺れを切らしたのかその男子が僕に殴りかかってきた、
だけど…素直に殴られるのはイヤだったらしくてね…
「僕の前で群れるな、」
それだけ言ってその男子の腹に蹴りを入れていた。
あの時はトンファーなんて持ってなかったし。
まぁ、そこからバトル勃発…と思ったんだけど、僕が蹴り倒した男子、クラスの中心だって言ったでしょ?
そのせいで他の草食動物共は僕にかなわないと思ったのか変な奇声を上げて逃げてったよ。
本当にバカみたいだった。
僕が蹴りを入れた男子は地面に這いつくばって気絶してるし、
こんなものか…って思ったね。
それから僕はトンファーを持ちだした。
あぁ、もちろん独学だよ。
最初は、クラスの男子から畏怖の目で見られ、次がクラス、その次が学年、そして全校、教師、
気が付けば全員が僕を畏怖の目で見てた。
え?別に辛くはなかったよ?
弱い草食動物共を咬み殺すのは楽しかったし。
それが今の僕の馴れ初め話。
遅かれ早かれこうなってはいたんだろうけど…
「て、ちょっと綱吉…何、泣いてるの」
「だっ…だって、ひばっ…り、さんが…」
「僕が、何?」
「雲雀さんが…誰の愛情も…ひっく…貰わずに…育った…なんて、」
「……………、…」
「…そ…んなのっ…悲しすぎますっ!」
愛しい…なんて感情が僕の中にあるなんて思わなかった。
だけど、今目の前で僕の為に涙を流すこの小動物が…たまらなく愛しい。
今綱吉が流している涙は…僕の為だけに流れている涙なんだから…
「綱吉、」
「ふぇ?」
ちゅっ…と音を立てて綱吉の白い頬に僕の唇を寄せる。
ゆっくりとすべらかな頬を伝う綱吉の涙に口付けて、そのまま吸い付いて。
「ひっ雲雀さんっ!!?////////」
「ふふっ…」
あぁ、ほら。
やっぱり顔を赤く染めた。
可愛いね、綱吉。
僕だけの…愛しい、綱吉。
昔の僕が今の僕を見たら、
どんな顔するんだろう、
感情なんて持ち合わせてなかったあの頃。
でも今は、綱吉のお陰でモノクロだった僕の世界に鮮やかな色が散りばめられた。
全て…綱吉のお陰。
きっと、僕がそう言えば綱吉は顔を赤く染めて否定するんだろうね。
それがまた、たまらなく愛しい…
ねぇ綱吉、
大切なのは過去じゃなくて、今だと思わないかい?
なんて、そう思えるようになったのも…
綱吉のお陰なのだけれど…。
またもや緋桜 蓮サマから強奪!!
フリーだったんですもの♪