うちはサスケ=D番ナルト(泣き虫)と過ごす。



今にも泣きそうな顔をしたナルトを見れば、己の視線が怖いのか、また直ぐにうるりと瞳が濡れる。
「!泣くな!ウスラトンカチ!」
しかし、逆効果で、更に涙まで流し出したナルトに俺が泣きたくなってきた。
はあ、と溜息を吐いて、目を合わせないようにすれば、落ち着いたのかまた歩き出す。
帰り道、周りにある全ての物に警戒し、中々足が進まず、未だ帰宅出来ない。
商店街の八百屋の親父の呼び込みの声に反応して泣くは、親に叱られて泣いている子供を見ては貰い泣きし、ほぼ全てに対して泣く始末である。
流石に困り、仕方が無いと諦め、ナルトの手を取って歩き出す。
これで迷子にでもなられたら余計自分が困るだけだ。
今、手を繋いだ事によって泣き出された方がまだ幾分かマシである。
が、しかし予想に反してナルトは泣かなかった。
それどころか笑みを浮かべながら手を握り返してきた。
もしかして、『泣き虫ナルト』じゃなくて、『寂しがり(甘えん坊)ナルト』なのか?と漸く気付く。
自分に怒られた、機嫌を損ねてしまった、と思って泣き、
八百屋の親父に怒鳴られた、子供が親に叱られて、それを自分と重ね合わせて泣いたのだと漸く合点が行く。
ならば優しく接してやればいいのだ。
帰宅して、人目につかなくなってから、頭を撫でたり、頬を撫でたり、まるで小動物を可愛がるように接してやると、今までのベソかきが嘘のようによく懐いてきた。
仕舞いには、トイレ、と席を立ったサスケの後ろをヒヨコのようについて周り、トイレのドアを閉めようとしたら泣かれた。
仕方が無いので、ドアを開けっ放しで用を足す、と言った情け無い姿を晒す事になってしまったが、ニコリと微笑まれ、先程必死に言葉を教えた甲斐もあり、「さーすーけ」と呼ばれればればそんな醜態も忘れてしまう。
「ふっ、可愛いな、ウスラトンカチ・・・///」
居間に座ればサスケの膝の上に乗りたがり、サスケが少しでもどこか行こうとすればついて来て、サスケの姿が少しでも見えなくなれば泣いてしまう。
もう、これは俺がいないと駄目だな、と思わずにはいれず、顔が緩みっぱなしのサスケは内心シカマルに感謝するのであった。






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